介護老人保健施設(老健)
【概要】介護老人保健施設(老健)とは?
【ひと言で簡単に説明】
介護老人保健施設(老健)とは、何ですか?
介護老人保健施設(老健)とは、簡単に言うと「リハビリメインの老人ホーム」です。
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介護老人保健施設(老健)のアウトライン
介護老人保健施設とは、病院を退院したばかりの要介護者が在宅復帰を目指すための施設です。入所者は、介護に加えて看護、リハビリテーションなどを受けることができます。
介護老人保健施設は、略して「老健」と呼ぶことが多いです!
1980年代、要介護老人を医療面と福祉面の両方からサポートする施設の必要性が叫ばれました。そこで、医療機関と特養の両者の長所を併せ持った中間的施設として、1988年に老健が設置されることになりました。こうした経緯で、老健は次の役割を担うことが期待されています。
- 在宅復帰、在宅療養支援のための地域拠点
- リハビリテーションによる機能維持・改善
- 入院するほどではない要介護者に対する医学的な管理と看護
特養と違い、老健では一定の医療行為も行うため次のルールを守る必要があります!
- 医師が1人常勤
- リハビリ3銃士(PT、OT、ST)を設置
以上のように、老健ではリハビリを中心とした一定の医療サービスを提供しています。そのため、特養では入所を断られるような医療措置が必要な人でも入所することが可能です。病院退院後、自宅に戻る前に老健を利用をする人も多くいます。こうした人は在宅復帰を前提としているため、入所期間は3〜6ヶ月が目安で、実際の平均在所日数は10ヶ月程度になっています。退所後は、30%強の人が自宅へ復帰、40%弱の人が医療機関へ戻っています。特養のように看取られる人は多くなく、10%程度に留まっています。
理想的な老健の利用者は上記の通り、退院後在宅復帰前です!ただし、現実的には、特養の入所待ち期間に老健を転々としながら利用する人も多いようです…
在宅復帰に関して
これまで述べてきたように、老健は利用者の在宅復帰を目指しています。これを評価するため、2018年(平成30年)の介護報酬改定で老健は次の5つに分類されました。
- 超強化型
- 在宅強化型
- 加算型
- 基本型
- その他型
在宅復帰支援・在宅療養支援を頑張っている順に、上から並んでいます!
この分類は、充実したリハビリを行なっているか、在宅復帰率が高いか、退所前に自宅での介護上の注意点を確認をしているか、などに基づいています。こうした取り組みを行なっている施設(超強化型など)では、介護報酬上高く評価されることになりました。
施設サービス以外での利用
老健は施設サービス以外でも介護保険制度で利用することができます。通いとして通所リハビリテーション(デイケア)、泊まりとして短期入所生活介護(ショートステイ)、老健のスタッフが自宅へ出向く訪問リハビリテーション、といった形で利用することもできます。この場合は必ずしも要介護者である必要はなく、それぞれのサービスの提供基準に応じた要支援度であれば利用が可能です。
居室の種類や利用料金については、特養と同程度です!
【データ】数値で現状を確認
【定義】
- タップで確認
-
この法律において「介護老人保健施設」とは、要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者(その治療の必要の程度につき厚生労働省令で定めるものに限る。以下この項において単に「要介護者」という。)に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、第九十四条第一項の都道府県知事の許可を受けたものをいい、「介護保健施設サービス」とは、介護老人保健施設に入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて行われる看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話をいう。
介護保険法第8条の1
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医師国家試験
理学療法士や作業療法士によるリハビリテーションを受けられる介護保険施設または介護サービスはどれか。2つ選べ。
医師国家試験 第116回 C-34 (2022/令和4)
- a:介護老人保健施設
- b:介護老人福祉施設
- c:通所介護(デイサービス)
- d:小規模多機能型居宅介護サービス
- e:通所リハビリテーション(デイケア)
- 解答を見る
-
- a:介護老人保健施設
- 正しい。
- b:介護老人福祉施設
- 誤り。
- c:通所介護デイサービス
- 誤り。
- d:小規模多機能型居宅介護サービス
- 誤り。
- e:通所リハビリテーション デイケア
- 正しい。
- a:介護老人保健施設
地域の保健・医療・福祉・介護について正しいのはどれか。
医師国家試験 第110回 E-07 (2016/平成28)
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
- b:地域包括支援センターは在宅医療を提供する。
- c:介護老人保健施設は居宅サービスの一つである。
- d:調剤薬局の薬剤師は訪問指導をしてはいけない。
- e:訪問看護ステーションへの指示書は医師が作成する。
- 解答を見る
-
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
- 誤り。
- b:地域包括支援センターは在宅医療を提供する。
- 誤り。
- c:介護老人保健施設は居宅サービスの一つである。
- 誤り。
- d:調剤薬局の薬剤師は訪問指導をしてはいけない。
- 誤り。
- e:訪問看護ステーションへの指示書は医師が作成する。
- 正しい。
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
要支援と認定された場合に利用できない介護保険サービスはどれか。
医師国家試験 第105回 B-17 (2011/平成23)
- a:介護老人保健施設への入所
- b:訪問リハビリテーション
- c:住宅改修費の支給
- d:福祉用具の貸与
- e:デイケア
- 解答を見る
-
- a:介護老人保健施設への入所
- 正しい。
- b:訪問リハビリテーション
- 誤り。
- c:住宅改修費の支給
- 誤り。
- d:福祉用具の貸与
- 誤り。
- e:デイケア
- 誤り。
- a:介護老人保健施設への入所
介護保険制度について正しいのはどれか。2つ選べ。
医師国家試験 第104回 B-16 (2010/平成22)
- a:近年要介護度の低い要支援や要介護1の者の増加が著しい。
- b:要介護になる原因として悪性新生物、心疾患が上位を占める。
- c:要介護のリスクの高い虚弱高齢者の介護予防は対象ではない。
- d:介護老人福祉施設、介護老人保健施設への入所は医療保険を用いる。
- e:運動器機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症、うつを対象とする。
- 解答を見る
-
- a:近年要介護度の低い要支援や要介護1の者の増加が著しい。
- 正しい。
- b:要介護になる原因として悪性新生物、心疾患が上位を占める。
- 誤り。
- c:要介護のリスクの高い虚弱高齢者の介護予防は対象ではない。
- 誤り。
- d:介護老人福祉施設、介護老人保健施設への入所は医療保険を用いる。
- 誤り。
- e:運動器機能、栄養、口腔機能、閉じこもり、認知症、うつを対象とする。
- 正しい。
- a:近年要介護度の低い要支援や要介護1の者の増加が著しい。
正しいのはどれか。
医師国家試験 第100回 G-04 (2006/平成18)
- a:地域医療支援病院は救急医療を行わない。
- b:特定機能病院は患者の収容施設を持たない。
- c:介護老人福祉施設は公的医療保険が適用されない。
- d:介護老人保健施設はリハビリテーションを行わない。
- e:介護療養型医療施設は介護保険が適用されない。
- 解答を見る
-
- a:地域医療支援病院は救急医療を行わない。
- 誤り。
- b:特定機能病院は患者の収容施設を持たない。
- 誤り。
- c:介護老人福祉施設は公的医療保険が適用されない。
- 正しい。
- d:介護老人保健施設はリハビリテーションを行わない。
- 誤り。
- e:介護療養型医療施設は介護保険が適用されない。
- 誤り。
- a:地域医療支援病院は救急医療を行わない。
- 詳しい解説
-
- a:地域医療支援病院は救急医療を行わない。
- 誤り。
- b:特定機能病院は患者の収容施設を持たない。
- 誤り。
- そもそも「病院」とは、入院ベッド(病床)が20床以上の医療施設です。患者の収容ができない病院はありえません。まして特定機能病院は大学病院クラスの病院で、最低でも400床以上です。絶対に選んではいけない選択肢です!
- c:介護老人福祉施設は公的医療保険が適用されない。
- 正しい。
- d:介護老人保健施設はリハビリテーションを行わない。
- 誤り。
- 介護老人保健施設、通称「老健」は、リハビリメインの老人ホームです。PT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)の方々が日々リハビリをしてくれる場所です。ちなみに、混同しやすい「介護老人福祉施設(特養)」では、リハビリはメインではありませんが、リハビリが全く行われないわけでもありません。仮にこの問題の主語が「介護老人保健施設」ではなく「介護老人福祉施設」であっても、正解とはなりません。
- e:介護療養型医療施設は介護保険が適用されない。
- 誤り。
- a:地域医療支援病院は救急医療を行わない。
常時介護が必要で在宅生活が困難な要介護者を収容する施設はどれか。
医師国家試験 第99回 D-07 (2005/平成17)
- a:特定機能病院
- b:介護老人福祉施設
- c:介護老人保健施設
- d:介護療養型医療施設
- e:医療保険適用の療養型病床群
- 解答を見る
-
- a:特定機能病院
- 誤り。
- b:介護老人福祉施設
- 正しい。
- c:介護老人保健施設
- 誤り。
- d:介護療養型医療施設
- 誤り。
- e:医療保険適用の療養型病床群
- 誤り。
- a:特定機能病院
法令上医師が管理者となる規定があるのはどれか。
医師国家試験 第93回 A-06 (1999/平成11)
- a:市町村保険センター
- b:介護老人保健施設
- c:訪問看護ステーション
- d:特別養護老人ホーム
- e:地方衛生研究所
- 解答を見る
-
- a:市町村保険センター
- 誤り。
- b:介護老人保健施設
- 正しい。
- c:訪問看護ステーション
- 誤り。
- d:特別養護老人ホーム
- 誤り。
- e:地方衛生研究所
- 誤り。
- a:市町村保険センター
看護師国家試験
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ケアマネジャー試験
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