薬剤師
【概要】薬剤師とは?
【ひと言で簡単に説明】
薬剤師とは、何ですか?
薬剤師とは、簡単に言うと「薬の専門家」です。
【重要ポイント3選】
【練習問題】
薬事について正しいのはどれか。
医師国家試験 第110回 G-29 (2016/平成28)
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
- b:薬価は医療機関により異なる。
- c:医師は患者に特定の薬局を指定できる。
- d:お薬手帳により投薬の状況が把握できる。
- e:医薬分業は患者の不必要な受診を抑えることを目的とする。
- 解答を見る
-
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
- 誤り。
- b:薬価は医療機関により異なる。
- 誤り。
- c:医師は患者に特定の薬局を指定できる。
- 誤り。
- d:お薬手帳により投薬の状況が把握できる。
- 正しい。
- e:医薬分業は患者の不必要な受診を抑えることを目的とする。
- 誤り。
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
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薬剤師のアウトライン
薬剤師とは、国家資格を持った薬の専門家です。薬について幅広い知識を持ち、患者だけでなく地域に住む人々の健康を支えています。薬局だけでなく、病院や製薬企業でも活躍しています。
風邪をひいて病院に行った後、薬局で薬を渡してくれる人です!皆さんも馴染み深いと思います!
薬剤師の主な業務
薬剤師は様々な仕事を行なっています。主な業務内容を7つにまとめてみました。
- 処方監査
- 疑義照会
- 調製・調剤監査
- 服薬指導
- 薬歴管理
- 医薬品の販売
- 医薬品の管理
それぞれの業務内容について、具体的に説明します!
- 処方監査
- 処方せんを受け取ったら、内容に間違いがないか確認します。患者によっては、禁忌となる薬や複数医療機関で重複して飲んでいる薬がないか確認します。
- 疑義照会
- 処方内容に疑問点があれば、処方した医師に問い合わせをします。これは薬剤師にしかできない業務で、医療事故を防ぐための最後の砦として機能しています。
- 調製・調剤監査
- 処方せんに基づいて薬を準備することを調製と言います。処方せん通りに正しく薬ができているか、別の薬剤師がチェックすることを調剤監査と言います。
- 服薬指導
- 患者や家族に、薬の効能・服薬方法・服薬時の注意点を説明します。場合によっては、正しく服薬できているか、体調に変化はないかなどの確認も行います。
- 薬歴管理
- 患者の基本情報や処方・調剤、服薬指導内容などを記録します。
- 医薬品の販売
- 処方せんが必要な医療用医薬品だけでなく、市販薬(OTC医薬品)の販売も行います。特に、第1類医薬品と要指導医薬品は薬剤師が店内にいないと販売できません。
- 医薬品の管理
- 医薬品が劣化しないように管理を行います。また、医療用麻薬などの取り扱いに注意が必要な薬は、それぞれの規則に従って厳重に管理しています。
疑義照会は、処方せん100枚に対して3枚程度で実施されています!そのうち約75%で処方変更となっています!
疑義照会がうまく機能しないと、患者の生命に関わる重大な事故が発生してしまいます。2022年に、疑義照会をすり抜けてしまい、モルヒネを誤って100倍量投与する死亡事故が起きてしまいました…
そもそも調剤とは?
病院で処方せんをもらったら、薬局に薬をもらいに行きます。しかし、処方せんはどんな薬局でも受け付けてくれるわけではありません。処方せんに基づいて薬を提供してくれる薬局を調剤薬局と言います。
病院の近くにある処方せんメインの薬局が調剤薬局です!また、街中にあるドラッグストアも調剤薬局を併設していることが多いです!ドラッグストアに「処方せん受け付けています!」という看板が出ていたら、これが目印です!
それでは、調剤とは何かについて説明します。先ほど、薬剤師の業務内容を説明したので、この復習をしながら解説していきます。
病院を受診してから、調剤薬局で薬をもらう状況をイメージしてください。次の一連の流れを調剤と呼んでいます。
処方監査が行われます。必要があれば、疑義照会を行います。
処方せんに基づき薬の準備を行います。
間違いがないように本人確認をし、服薬指導を行います。
薬剤師の主な勤務先
薬剤師の多くは、医療機関で働いています。薬局と病院・診療所を合計すると約80%になります。しかし、薬剤師の活躍の場は他にも様々あるのでいくつかピックアップして説明していきます。
調剤薬局
調剤業務を行う薬局です。調剤薬局の多くは、病院や診療所の近くにある門前薬局です。近隣病院の診療科や規模によって、取り扱ってる薬が少しづつ異なっています。
最近は、患者の自宅や介護施設に訪問する、在宅薬剤師も増えてきています!在宅専門の薬局もありますが、調剤薬局が在宅も取り扱っているというパターンが多いです!
ドラッグストア
第1類医薬品と要指導医薬品は薬剤師が店内にいないと販売できないため、ドラッグストアにも薬剤師が勤務しています。ドラッグストアには、医薬品以外の日用品もたくさん売っているので、販売業務に関わることが必然的に多くなります。
調剤薬局併設型のドラッグストアでは、どの業務を薬剤師が行うべきか、という決まりは特にありません!調剤担当・医薬品販売担当・両方兼任など、ドラッグストアによって異なります!
病院・診療所
外来・入院患者を対象に調剤業務を行います。抗がん剤の調整など、通常の薬局では行わないような業務も行なっています。チーム医療の一員として、その活躍が期待されています。
人気マンガ・ドラマの「アンサングシンデレラ」は、病院薬剤師をテーマにしています!医療制度もたくさん出てきて、おもしろい上に勉強にもなるので、ぜひ読んでみてください!
製薬会社
製薬会社は、医療機関以外で働く薬剤師のメインの勤務先となっています。医薬品の研究・開発を行なっています。また、医薬品に関わる情報提供も重要な業務であり、薬の説明書である添付文書やインタビューフォームの作成・改訂も行なっています。
実は化粧品も薬事法で規制されているため、化粧品を開発している薬剤師もいます!
学校
学校保健安全法で、大学を除くすべての学校に、薬剤師の配置が義務付けられています。プールの水質検査・消毒や医薬品の管理を行なっています。
学校には、学校薬剤師だけでなく、医者である学校医の設置も義務付けられています!
薬剤師の資格
薬剤師は国家資格です。薬剤師国家試験を受験するためには、大学の薬学部で、6年制コースを修了する必要があります。薬学部には4年制コースもありますが、こちらを修了しても国家資格の受験資格は得られないので、薬剤師になりたい場合は注意してコース選択してください。4年制コースは研究者の養成が目的なので、大学院へ進学する人が多く、主な就職先は製薬会社になっています。
通常の学部と同様、4年間で卒業し国家試験を受験することができました。
移行措置として、4年制卒業者も大学院で実習を行い、不足単位を取得することで薬剤師国家試験の受験資格が与えられました。
4年制卒業者へ国家試験受験資格を与える特例が完全に撤廃されました。これ以降は、薬剤師になるためには6年制コースの修了が必須となります。
豆知識ですが、人気マンガ「薬屋のひとりごと」で有名になった薬師とは医師のことです!現代では薬師という職業はなく、医師と薬剤師に分業されました!
【データ】数値で現状を確認
令和2年度現在
就業者数:243,650人(男女比は3:7)
勤務先
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/dl/R02_kekka-3.pdf
【定義】
- タップで確認
-
薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。
薬剤師法第1条
【Q&A】薬剤師に関するよくある疑問・質問まとめ【FAQ】
【関連キーワード】
【参考サイト】
https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/gigihokoku.pdf
【マンガ(漫画)】
【ドラマ】
【国試対策】国家試験の過去問解説
資格試験の過去問で知識を整理しましょう!試験対策にもお役立てください!
医師国家試験
78歳の男性。脳梗塞で入院中である。急性期リハビリテーションを終えて片麻痺が残っている。前立 腺肥大による排尿障害があり尿道カテーテルを留置中である。同居している息子夫婦は共働きで日中は独居となる。自宅への退院を予定しており多職種での退院カンファレンスを行った。
退院後の医療と介護の計画で適切なのはどれか。医師国家試験 第109回 H-30 (2015/平成27)
- a:薬剤師が訪問して内服薬を処方する。
- b:介護福祉士が尿道カテーテルの交換を行う。
- c:医療ソーシャルワーカーがケアプランを作成する。
- d:介護支援専門員〈ケアマネジャー〉が昼食を介助する。
- e:作業療法士が患者の自宅でリハビリテーションを実施する。
- 解答を見る
-
- a:薬剤師が訪問して内服薬を処方する。
- 誤り。
- b:介護福祉士が尿道カテーテルの交換を行う。
- 誤り。
- c:医療ソーシャルワーカーがケアプランを作成する。
- 誤り。
- d:介護支援専門員〈ケアマネジャー〉が昼食を介助する。
- 誤り。
- e:作業療法士が患者の自宅でリハビリテーションを実施する。
- 正しい。
- a:薬剤師が訪問して内服薬を処方する。
病院・診療所と薬局の連携について正しいのはどれか。
医師国家試験 第113回 C-05 (2019/令和1)
- a:内服間違いについて薬剤師が患者から連絡を受けた場合は医師に伝える。
- b:薬剤師は看護師の指示により患者に服薬指導を行うことができる。
- c:医療ソーシャルワーカーはお薬手帳の情報を閲覧できない。
- d:処方箋には薬剤名と病名が記載されている。
- e:薬剤師が自分の判断で処方を修正できる。
- 解答を見る
-
- a:内服間違いについて薬剤師が患者から連絡を受けた場合は医師に伝える。
- 正しい。
- b:薬剤師は看護師の指示により患者に服薬指導を行うことができる。
- 誤り。
- c:医療ソーシャルワーカーはお薬手帳の情報を閲覧できない。
- 誤り。
- d:処方箋には薬剤名と病名が記載されている。
- 誤り。
- e:薬剤師が自分の判断で処方を修正できる。
- 誤り。
- a:内服間違いについて薬剤師が患者から連絡を受けた場合は医師に伝える。
薬事について正しいのはどれか。
医師国家試験 第110回 G-29 (2016/平成28)
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
- b:薬価は医療機関により異なる。
- c:医師は患者に特定の薬局を指定できる。
- d:お薬手帳により投薬の状況が把握できる。
- e:医薬分業は患者の不必要な受診を抑えることを目的とする。
- 解答を見る
-
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
- 誤り。
- b:薬価は医療機関により異なる。
- 誤り。
- c:医師は患者に特定の薬局を指定できる。
- 誤り。
- d:お薬手帳により投薬の状況が把握できる。
- 正しい。
- e:医薬分業は患者の不必要な受診を抑えることを目的とする。
- 誤り。
- a:薬剤師も処方箋を交付できる。
就業者数が最も少ないのはどれか。
医師国家試験 第108回 H-01 (2014/平成26)
- a:医師
- b:看護師
- c:保健師
- d:薬剤師
- e:歯科医師
- 解答を見る
-
- a:医師
- 誤り。
- b:看護師
- 誤り。
- c:保健師
- 正しい。
- d:薬剤師
- 誤り。
- e:歯科医師
- 誤り。
- a:医師
医療・介護従事者の役割で正しいのはどれか。2つ選べ。
医師国家試験 第95回 A-08 (2001/平成13)
- a:医師は病院の管理者になれる。
- b:薬剤師は薬の処方ができる。
- c:診療放射線技師はエックス線写真の診断ができる。
- d:介護福祉士は訪問看護ができる。
- e:准看護婦は診療補助行為ができる。
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-
- a:医師は病院の管理者になれる。
- 正しい。
- b:薬剤師は薬の処方ができる。
- 誤り。
- c:診療放射線技師はエックス線写真の診断ができる。
- 誤り。
- d:介護福祉士は訪問看護ができる。
- 誤り。
- e:准看護婦は診療補助行為ができる。
- 正しい。
- a:医師は病院の管理者になれる。
かなり古い問題なので、准看護婦となっていますが、現在は准看護師です!
地域の保健・医療・福祉・介護について正しいのはどれか。
医師国家試験 第110回 E-07 (2016/平成28)
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
- b:地域包括支援センターは在宅医療を提供する。
- c:介護老人保健施設は居宅サービスの一つである。
- d:調剤薬局の薬剤師は訪問指導をしてはいけない。
- e:訪問看護ステーションへの指示書は医師が作成する。
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-
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
- 誤り。
- b:地域包括支援センターは在宅医療を提供する。
- 誤り。
- c:介護老人保健施設は居宅サービスの一つである。
- 誤り。
- d:調剤薬局の薬剤師は訪問指導をしてはいけない。
- 誤り。
- e:訪問看護ステーションへの指示書は医師が作成する。
- 正しい。
- a:主治医の意見は要介護認定に影響しない。
在宅医療について正しいのはどれか。
医師国家試験 第106回 B-07 (2012/平成24)
- a:薬剤師は訪問服薬指導を行うことができる。
- b:家族は酸素吸入量を調整することができない
- c:介護者への精神的支援は在宅医療の対象でない。
- d:プライバシー保護のため患者の生活には立ち入らない。
- e:医師は訪問診療を行うことを都道府県へ届け出る必要がある。
- 解答を見る
-
- a:薬剤師は訪問服薬指導を行うことができる。
- 正しい。
- b:家族は酸素吸入量を調整することができない。
- 誤り。
- c:介護者への精神的支援は在宅医療の対象でない。
- 誤り。
- d:プライバシー保護のため患者の生活には立ち入らない。
- 誤り。
- e:医師は訪問診療を行うことを都道府県へ届け出る必要がある。
- 誤り。
- a:薬剤師は訪問服薬指導を行うことができる。
小・中学校の学校保健について正しいのはどれか。
医師国家試験 第91回 A-13 (1997/平成9)
- a:児童・生徒の健康診断は入学直後に行う。
- b:教育委員会の学校保健技師は医師の資格が必要である。
- c:学校薬剤師が置かれている。
- d:児童・生徒の健康診断には寄生虫卵の検査が含まれる。
- e:校長は児童・生徒が伝染病にかかったときには学級を閉鎖できる。
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- a:児童・生徒の健康診断は入学直後に行う。
- 誤り。
- b:教育委員会の学校保健技師は医師の資格が必要である。
- 誤り。
- c:学校薬剤師が置かれている。
- 正しい。
- d:児童・生徒の健康診断には寄生虫卵の検査が含まれる。
- 誤り。
- e:校長は児童・生徒が伝染病にかかったときには学級を閉鎖できる。
- 誤り。
- a:児童・生徒の健康診断は入学直後に行う。
看護師国家試験
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ケアマネジャー試験
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