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介護制度

ACP

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【概要】ACPとは?わかりやすく解説

【ひと言で簡単に説明】

ACPとは、何ですか?

たいが
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ACPとは、簡単に言うと「今後の医療方針や暮らし方について患者本人・家族・医療従事者で話し合っていくこと」です。

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【重要ポイント3選】

ポイント1
アドバンス・ケア・プランニングの略.

ポイント2
元気な時から何度も話し合い続ける.
ポイント3
話し合った内容を文書で残しておく.

【確認問題】

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

  • 1:人生の最終段階において自らが望む医療・ケアについて、医療・ケアチーム等と話し合い、共有するための取組をいう。
  • 2:本人が死の直前になったときにのみ話し合う。
  • 3:話し合った内容は、文書にまとめておく。
  • 4:本人の考えより、医療・ケアチームの方針が優先される。
  • 5:話合いは、一度だけ行えばよい。
ケアマネジャー試験 第22回 問41 (2019/令和1年度)
Q
解答を見る
  • 1:人生の最終段階において自らが望む医療・ケアについて、医療・ケアチーム等と話し合い、共有するための取組をいう
    • 正しい。
  • 2:本人が死の直前になったときにのみ話し合う。
    • 誤り。
  • 3:話し合った内容は、文書にまとめておく
    • 正しい。
  • 4:本人の考えより、医療・ケアチームの方針が優先される。
    • 誤り。
  • 5:話合いは、一度だけ行えばよい
    • 誤り。

【具体例】イメージを掴む

執筆中

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ACP事例集:日本老年医学会
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ランキング 3位
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)実践ガイド

【解説】詳しい説明でしっかり理解

ACP(Advance Care Planning)は、人生の最終段階における医療方針の話し合いです。患者本人を中心として、家族や親しい人、医療従事者と繰り返し話し合いを行います。今後の医療方針について、患者自身が意思決定するためのサポートを目的としています。

例えば、飲食できなくなった場合に、中心静脈栄養や胃ろうなどの人工的栄養補給を行うか、心肺停止状態になった場合に、心肺蘇生法を実施するか、などです。こうした最終段階における医療についての患者の意思表示を、リビングウィルと言います。リビングウィルはいつでも何度でも変更することが可能で、ACPはリビングウィルを決定していくためのプロセスとも言えます。

最近、ACPの愛称として「人生会議」が用いられ始めました!より馴染みやすい言葉で普及を目指しています!

りゅう
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歴史

元々、終末期における医療方針の決定は、患者本人が自分だけで決めるリビングウィルからスタートしました。しかし、患者本人が全てを決めるには、病気や治療について十分理解することが難しいという問題がありました。また、家族など周囲の人が何も知らずに患者本人が決めてしまい、危機的状況を迎えた時に、延命治療ができないことに困惑してしまう、という状況に陥りました。こうした問題を解決するため、ただ意思表示する(リビングウィル)だけでなく、患者の意向を共有しつつ、みんなで一緒に話し合っていく(ACP)ことが重要視されました。

背景

自宅で最期を迎えたい人が約半数で最も多いのに、現状自宅で亡くなる人は10%程度で、約75%の人が病院で亡くなっています。また、患者の急激な病状悪化により約70%の患者で本人の意思が確認できず、望んでいないはずの延命治療が行われていることも多々あります。さらに、平成18年には富山県射水市で人工呼吸器取り外しによる延命治療の終了(=消極的安楽死)事件がありました。こうした状況を受け、平成19年に「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」が策定されました。患者本人の意思が尊重され、患者の望む場所で治療を受けながら、自分らしい生活を最後まで続け、穏やかに最期を迎えられる環境整備を目的としています。そして、これにACPを盛り込む形で、平成30年に人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドラインが策定されました。

補足

平成27年に「終末期医療」から「人生の最終段階における医療」に表現が変更されました。これは、死期ではなく、最期まで本人の生き方(=人生)を尊重するということを意識したものです。本人の生き方を尊重して、医療・ケアを検討していことが求められています。

ACPで考えることの例

  1. 病気の進行や治療法についての理解: 患者は自分の病気や状況について理解し、治療オプションを医療チームと話し合い、自分に適した選択肢を決めることができます。
  2. 人工呼吸器の使用についての意思表示: 重篤な状況下で、人工呼吸器を使用するかどうかについて、事前に意思を伝えることができます。人工呼吸器の使用を希望する場合も、希望しない場合も、その意思を明確に伝えることが重要です。
  3. 蘇生処置の選択: 心停止や呼吸停止が起きた場合、蘇生処置(CPR)を受けるかどうかについても事前に決定しておくことができます。蘇生を望まない場合は、DNR(Do Not Resuscitate)という指示を設定することができます。
  4. 介護の場所の選択: 病気が進行し、自宅や施設での介護が必要になった場合、どのような場所で過ごしたいかを決めておくことができます。例えば、自宅での看取りを望むか、病院や老人ホームでのケアを望むかなどです。
  5. 代理人の指名: 意思決定ができなくなった場合、自分の代わりに医療や介護に関する決定をしてくれる代理人を指名しておくことができます。代理人には、信頼できる家族や友人を選ぶことが一般的です。
  6. 末期医療に対する希望: 病気が末期に達した場合、どのような医療を受けたいか、または受けたくないかについて、事前に決めておくことができます。例えば、緩和ケアに重点を置くか、積極的な治療を続けるかなどです。

【データ】数値で現状を確認

【定義を確認】

Q
タップで確認

人生の最終段階の医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し話し合うプロセス

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン解説編 P1

【Q&A】ACPに関するよくある疑問・質問まとめ【FAQ】

Q
消極的安楽死とは何ですか?

執筆中

Q
Q

【関連キーワード】

【参考サイト】

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_471022.html

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000173561.pdf

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000173560.pdf

https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197702.pdf

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【国試対策】国家試験の過去問解説

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りゅう
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医師国家試験

わが国における安楽死について正しいのはどれか。

  • a:家族の許諾に基づいて実施できる。
  • b:安楽死の条件を定めた法律はない。
  • c:リビングウィルに基づいて実施できる。
  • d:未成年者が対象であれば認められている。
  • e:実施に関するプロセス・ガイドラインがある。
医師国家試験 第109回 H-17 (2015/平成27)
Q
解答を見る
  • a:家族の許諾に基づいて実施できる。
    • 誤り。
  • b:安楽死の条件を定めた法律はない。
    • 正しい。
  • c:リビングウィルに基づいて実施できる。
    • 誤り。
  • d:未成年者が対象であれば認められている。
    • 誤り。
  • e:実施に関するプロセス・ガイドラインがある。
    • 誤り。

我が国における尊厳死について正しいのはどれか。

  • a:法的な許容要件が確立している。
  • b:文書によるリビングウィルの存在が必須である。
  • c:患者の苦痛軽減を目的とする持続的な鎮静のことである。
  • d:医師が致死薬を患者に投与して死に至らしめることである。
  • e:患者の自己決定権と人間としての尊厳を守ることが目的である。
医師国家試験 第107回 H-18 (2013/平成25)
Q
解答を見る
  • a:法的な許容要件が確立している。
    • 誤り。
  • b:文書によるリビングウィルの存在が必須である。
    • 誤り。
  • c:患者の苦痛軽減を目的とする持続的な鎮静のことである。
    • 誤り。
  • d:医師が致死薬を患者に投与して死に至らしめることである。
    • 誤り。
  • e:患者の自己決定権と人間としての尊厳を守ることが目的である。
    • 正しい。

我が国のリビングウィルについて正しいのはどれか。

  • a:安楽死を選択できる。
  • b:本人が自由意志で作成する。
  • c:心肺蘇生術を受けるために作成する。
  • d:一度作成すると内容の変更はできない。
  • e:患者の判断能力がない場合は家族が作成できる。
医師国家試験 第106回 G-04 (2012/平成24)
Q
解答を見る
  • a:安楽死を選択できる。
    • 誤り。
  • b:本人が自由意志で作成する。
    • 正しい。
  • c:心肺蘇生術を受けるために作成する。
    • 誤り。
  • d:一度作成すると内容の変更はできない。
    • 誤り。
  • e:患者の判断能力がない場合は家族が作成できる。
    • 誤り。

死に係わる事柄の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

  • a:植物状態では大脳と脳幹機能とが消失する。
  • b:我が国では尊厳死は法律に基づいて行われる。
  • c:脳死判定に自発呼吸の消失は必須条件である。
  • d:安楽死とは末期患者が延命治療を拒否して死することである。
  • e:リビングウィルは終末期医療に関する患者の意思表明文書である。
医師国家試験 第105回 G-28 (2011/平成23)
Q
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  • a:植物状態では大脳と脳幹機能とが消失する。
    • 誤り。
  • b:我が国では尊厳死は法律に基づいて行われる。
    • 誤り。
  • c:脳死判定に自発呼吸の消失は必須条件である。
    • 正しい。
  • d:安楽死とは末期患者が延命治療を拒否して死することである。
    • 誤り。
  • e:リビングウィルは終末期医療に関する患者の意思表明文書である。
    • 正しい。

看護師国家試験

現在の日本の終末期医療において,患者の将来の自己決定能力の低下に備えて,患者・家族と医療者が今後の治療・療養についての気がかりや価値観を定期的に話し合って共有し,患者の意向に沿った医療を提供することが望ましいとされている.

この内容を示すのはどれか.

  1. グリーフケア
  2. 代理意思決定の支援
  3. アドバンス・ケア・プランニング
  4. アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援
看護師国家試験 第110回 PM-043 (2021/令和3)
Q
解答を見る
  1. グリーフケア
    • 誤り。
  2. 代理意思決定の支援
    • 誤り。
  3. アドバンス・ケア・プランニング
    • 正しい。
  4. アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援
    • 誤り。

終末期に自分がどのような医療を受けたいかをあらかじめ文書で示しておくのはどれか.

  1. アドヒアランス
  2. リビングウィル
  3. セカンドオピニオン
  4. インフォームド・コンセント
看護師国家試験 第105回 PM-004 (2016/平成28)
Q
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  1. アドヒアランス
    • 誤り。
  2. リビングウィル
    • 正しい。
  3. セカンドオピニオン
    • 誤り。
  4. インフォームド・コンセント
    • 誤り。

Aさん(79歳,女性)は,癌の化学療法を受けていたが,脳出血を起こし意識不明の状態になった.Aさんの家族は回復する見込みはないと医師から説明を受けた.家族はAさんの延命を望んでおり、医師と今後の治療方針を決定する前に看護師に相談した.

Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか.

  1. 医師に方針を決めてもらうよう伝える.
  2. 病院の倫理委員会に判断を依頼するよう伝える.
  3. Aさんのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉を確認するよう伝える.
  4. 経管栄養法を開始することでAさんの身体の状態は維持できると伝える.
看護師国家試験 第104回 PM-073 (2015/平成27)
Q
解答を見る
  1. 医師に方針を決めてもらうよう伝える.
    • 誤り。
  2. 病院の倫理委員会に判断を依頼するよう伝える.
    • 誤り。
  3. Aさんのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉を確認するよう伝える.
    • 正しい。
  4. 経管栄養法を開始することでAさんの身体の状態は維持できると伝える.
    • 誤り。

90歳の男性.1人暮らし.肺癌末期で病状の説明はされている.食欲不振と呼吸困難とで1週前に入院し,酸素2L/分と塩酸モルヒネを投与したが,食事がとれなくなり傾眠状態が続いていた.本日朝、脈拍100/分、血圧80/46mmHg、動脈血酸素飽和度(SpO2) 85%となった.

患者は今回の入院直後に「終末期には何も処置しないでほしい」とリビングウィルを医師に提出している.遠方から駆け付けた弟が「1秒でも長く生かしてもらいたい」と言った.

今後のケア方法の決定で最も優先されるのはどれか.

  1. 弟の意見
  2. 病院の方針
  3. 医師の判断
  4. 本人のリビングウィル
  5. 公正な立場の第三者の判断
看護師国家試験 第98回 PM-103 (2009/平成21)
Q
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  1. 弟の意見
    • 誤り。
  2. 病院の方針
    • 誤り。
  3. 医師の判断
    • 誤り。
  4. 本人のリビングウィル
    • 正しい。
  5. 公正な立場の第三者の判断
    • 誤り。

ケアマネジャー試験

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

  • 1:人生の最終段階において自らが望む医療・ケアについて、医療・ケアチーム等と話し合い、共有するための取組をいう。
  • 2:本人が死の直前になったときにのみ話し合う。
  • 3:話し合った内容は、文書にまとめておく。
  • 4:本人の考えより、医療・ケアチームの方針が優先される。
  • 5:話合いは、一度だけ行えばよい。
ケアマネジャー試験 第22回 問41 (2019/令和1年度)
Q
解答を見る
  • 1:人生の最終段階において自らが望む医療・ケアについて、医療・ケアチーム等と話し合い、共有するための取組をいう
    • 正しい。
  • 2:本人が死の直前になったときにのみ話し合う。
    • 誤り。
  • 3:話し合った内容は、文書にまとめておく
    • 正しい。
  • 4:本人の考えより、医療・ケアチームの方針が優先される。
    • 誤り。
  • 5:話合いは、一度だけ行えばよい
    • 誤り。

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