緩和ケア
【概要】緩和ケアとは?わかりやすく解説
【ひと言で簡単に説明】
緩和ケアとは、何ですか?
緩和ケアとは、簡単に言うと「心や体の痛みを取り除くこと」です。
【重要ポイント3選】
【練習問題】
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【解説】詳しい説明でしっかり理解
緩和ケアとは、生命を脅かす疾患を抱える患者に対し、その苦痛を和らげることでQOLを改善するためのアプローチです。患者の苦痛とは、疾患による身体的痛みに限りません。死という恐れに対する精神的苦痛、残された家族や仕事に対する社会的苦痛、自分の人生に意味があったか苛まれるスピリチュアルな苦痛も含まれます。緩和ケアは、これら患者自身の苦痛に加え、さらには患者家族の感じる苦痛も対象としています。例えば、患者が亡くなった後、残された家族に対するグリーフケアもその対象です。
この説明から、末期の患者に対して行うものという印象を受けるかもしれませんが、近年では早期から緩和ケアを導入することが推奨されています。本来、緩和ケアは延命や短命化を目的とするものではありません。しかし、通常の治療に加え、早期から緩和ケアを導入することで、患者の生存期間を延長できたという報告が、2010年にNew England Journal of Medicineで発表されました。日本でも、平成24年に閣議決定されたがん対策推進基本計画において、がんと診断された時からの緩和ケアの推進が、重点的に取り組むべき課題として取り上げられています。そのため現在では、緩和ケア=終末期の患者ではなく、もっと多くの患者を対象に行われています。こうした言葉の誤解を防ぐため、終末期の患者に対する医療はターミナルケア(終末期医療)と呼ばれています。
ターミナルケア(終末期医療)
ターミナルケアを、日本医師会は以下のように定義しています。
治療方針を決めるための検討のプロセスにおいて「死に至るまでの時間が限られている」
平成16・17年度「ふたたび終末期医療について」の報告
ということを、考慮に入れる必要があるような状況下における医療
かつては、患者の死は医療の敗北であり、最期まで延命に取り組むという考え方が一般的でした。しかし、現代では、患者の生活が重要であり、その苦痛を取り除き、QOLを改善することが重要視されています。こうした流れから、残された時間を大切にし、いかに穏やかな最期を迎えるかを目的とするのがターミナルケアです。
ターミナルケアは、ホスピスや緩和ケア病棟、介護施設、在宅において主に行われています。
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【定義】
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-
緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題に関して、きちんとした評価を行ない、それが障害とならないように予防したり、対処することで、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)を改善するためのアプローチである。
WHO(2002年)(日本語訳:厚生労働省)
【Q&A】緩和ケアに関するよくある疑問・質問まとめ【FAQ】
- 看取りとターミルケアは何が違いますか?
-
看取りは、無理な延命治療を行うことがないという点で、ターミナルケアと共通しています。両者の違いは、その重点が介護的ケアなのか医療的ケアという点です。ターミナルケアでは、点滴や酸素吸入などの医療介入がメインでなされますが、看取りでは、食事の介助や褥瘡予防などの日常的ケアがメインとなっています。
【関連キーワード】
・緩和ケア病棟
・介護施設
・在宅医療
・グリーフケア
【参考サイト】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/gan/gan_kanwa.html
https://www.med.or.jp/nichikara/seirin17.pdf
【ドラマ・漫画】
【国試対策】国家試験の過去問解説
資格試験の過去問で知識を整理しましょう!試験対策にもお役立てください!
医師国家試験
地域におけるヘルスプロモーションの例として最も適切なのはどれか。
医師国家試験 第112回 F-06 (2018/平成30)
- a:安全にウォーキングが行える歩道の整備
- b:救急医療機関への搬送体制の構築
- c:移植医療を行う医療機関の設置
- d:特別養護老人ホームの設置
- e:緩和ケア病棟の設置
- 解答を見る
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- a:安全にウォーキングが行える歩道の整備
- 正しい。
- b:救急医療機関への搬送体制の構築
- 誤り。
- c:移植医療を行う医療機関の設置
- 誤り。
- d:特別養護老人ホームの設置
- 誤り。
- e:緩和ケア病棟の設置
- 誤り。
- a:安全にウォーキングが行える歩道の整備
緩和医療について正しいのはどれか。
医師国家試験 第106回 G-26 (2012/平成24)
- a:疼痛緩和にオキシコドンは使用しない。
- b:緩和ケアは癌終末期に限定された医療である。
- c:緩和ケアは死を早めることも遅らせることもしない。
- d:Kübler-Rossの死の過程では、虚脱の次に怒りに至る。
- e:全人的苦痛〈トータルペイン〉に身体的苦痛は含まれない。
- 解答を見る
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- a:疼痛緩和にオキシコドンは使用しない。
- 誤り。
- b:緩和ケアは癌終末期に限定された医療である。
- 誤り。
- c:緩和ケアは死を早めることも遅らせることもしない。
- 正しい。
- d:Kübler-Rossの死の過程では、虚脱の次に怒りに至る。
- 誤り。
- e:全人的苦痛〈トータルペイン〉に身体的苦痛は含まれない。
- 誤り。
- a:疼痛緩和にオキシコドンは使用しない。
死に係わる事柄の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
医師国家試験 第105回 G-28 (2011/平成23)
- a:植物状態では大脳と脳幹機能とが消失する。
- b:我が国では尊厳死は法律に基づいて行われる。
- c:脳死判定に自発呼吸の消失は必須条件である。
- d:安楽死とは末期患者が延命治療を拒否して死することである。
- e:リビングウィルは終末期医療に関する患者の意思表明文書である。
- 解答を見る
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- a:植物状態では大脳と脳幹機能とが消失する。
- 誤り。
- b:我が国では尊厳死は法律に基づいて行われる。
- 誤り。
- c:脳死判定に自発呼吸の消失は必須条件である。
- 正しい。
- d:安楽死とは末期患者が延命治療を拒否して死することである。
- 誤り。
- e:リビングウィルは終末期医療に関する患者の意思表明文書である。
- 正しい。
- a:植物状態では大脳と脳幹機能とが消失する。
我が国のホスピスで正しいのはどれか。
医師国家試験 第102回 C-01 (2008/平成20)
- a:対象疾病は悪性腫瘍に限られる。
- b:保険診療の対象とならない。
- c:宗教的行事は禁止される。
- d:筋弛緩薬を多用する。
- e:終末期医療を行う
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- a:対象疾病は悪性腫瘍に限られる。
- 誤り。
- b:保険診療の対象とならない。
- 誤り。
- c:宗教的行事は禁止される。
- 誤り。
- d:筋弛緩薬を多用する。
- 誤り。
- e:終末期医療を行う
- 正しい。
- a:対象疾病は悪性腫瘍に限られる。
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